2014年3月1日土曜日

『再生可能エネルギーとしての地下熱を俯瞰する』講演会に参加してきました

2月27日に松本商工会議所 建設部会で主催の講演会に参加してきました。

講演は信州大学の藤縄克之様です。


講演内容は『再生可能エネルギーとしての地下熱を俯瞰する』という題ですが、まず地下熱って?地熱じゃないのと考えたりして違いが分からない。自分の無知ぶりを痛感です。

地熱は火山のマグマ溜まりなどで水が沸騰したエネルギーを利用するものですが、地下熱は一年を通して温差の変化が少ない地下水を利用して、使用するエネルギーの消費を少なくしようとする考え方です。


エアコンで冷暖房をすると、夏の冷房は外気温35度で室温23度に設定した場合の温度差は12度になりますが、冬の暖房は外気温-5度で室温20度に設定すると温度差は25度になります。
温度差は冬の方があるため、冬のエアコンは暖房が効かない・電気代は高いとなる訳です。


しかし、これを年間ほぼ一定温度の地下水を利用することにより温度差が縮まり、電気使用量が低減されるわけです。

詳しくはこちらから信州大学

信州大学内で行った実験結果でも、夏の冷房は2~6割程度、冬の暖房では5~6割程度の電気代削減効果があったそうです。


こういったエコなシステムは欧米が先端を行っているのですが、徐々にではありますが日本でも増えています。

スカイツリーや軽井沢のホテルでも採用されていますが、軽井沢のホテルなど初期投資費用は2年で回収したとの実績もあるそうです。すごいですね~。


藤縄先生も仰っていましたが、日本では初期費用をいかに安くするかに目が行き、ランニングコストの低減に目が行っていないとのことですが、軽井沢のホテルの実績もあるので電力を大量に消費する大規模建築には採用を増やしていってほしいと思います。


そしてこの地下熱エネルギー、松本盆地の地下熱賦存量はなんとなんと原発10基分にも相当するエネルギーがあると予測もあります。

恐るべし地下熱エネルギーです。


では現状のエネルギー事情はどうかと考えると、流行りの太陽光発電のデメリットとして設置場所の確保と日照量の問題があります。

住宅の屋根や工場の屋根に設置するのはよしとしても、遊休農地や山間部に太陽光発電施設を設置するのは自然環境を考えるとベストな選択とは思えません。

農地は農産物を、山林は木材を含めた農林産物を生産することが本来の目的でもあるし、古来から日本人は自然とそのように向き合って生きてきた民族のはずです、

ですので電気を買電したらお金が儲かる、などの理由で農地や山林をつぶしてはいけません。

風力なども発電量の波が有りすぎます。

ですので、エネルギーのベストミックスとは?と考える上で、発電の部分に目が行きがちですが、今回の地下熱エネルギーのように電気使用量を低減する施設を増やすことも考えなければいけないと思いました。


講演冒頭での説明で、家庭用のエネルギー消費の割合は給湯と暖房用で50%を超えるエネルギーを使用しています。(寒冷地ではもっと割合が増える)

しかし、オール電化の普及により暖房も電気で、といった流れが加速しています。


電気で暖房を行うことが一番効率が悪いので、寒さの厳しい信州の暖房はペレットストーブか薪ストーブが一番です。


311の震災以降脱原発の議論がありますが、各人がエネルギーのベストミックスとは?と考え行動することが必要だなと思った一日でした。


最後に藤縄先生、松本商工会議所の方々このように機会をいただきましてありがとうございました。